NHKの番組「ヒューマニエンス」を見ました。1月25日放送『ヒトとマシンの融合 サイボーグ』。
今日は筑波大学大学院教授の山海先生がメインゲストです。
山海先生といえば、ロボットスーツ「HAL]の開発者として有名ですが、いま先生が示しているのは、埋め込み型の人工心臓。

当初はドナー待ちの患者のための、「代役」として開発されましたが、あまりに性能が良く、このまま永続医的に埋め込んで使用という選択もできるようになりました。近い将来、心臓が原因で死ぬ人はなくなるのではないか、といわれています。死亡を確認する「心肺停止です」という言い方もなくなるかもしれません。
面白いのは、人工心臓を装着して動かしているうちに、弱っていた心臓がリズムを取り戻し、再び活発に動き始める例があるということ。人体の不思議ですね
もう少し身近な例で、最近大きな成功を収めているのが「人工内耳」です。人工内耳は、手術で耳の奥に小さなチップを埋め込み、音をマイクで拾って耳内に送ります。補聴器でも効果が得られない難聴でも、聞こえるようになることということです。


しかし実は、人工内耳の可能性はこれだけではありません。集音マイクの部分は、いわば「性能無限大」。普通の人間には聞こえないような周波帯の音を聞こえるようにする設定も可能です。たとえば、人間には聞こえない「犬笛」の音を聴いたり、クジラが発する信号音が聞いたりもできるかもしれません。
また、ブルートゥースの音を選択的に聞く設定も可能。授業中や会議中に、知らん顔して音楽を聞いている、てなことも、今まで以上に目立たずに行えるんですね。これは、人類の能力を超えていく、という意味で、まさしくSF的なサイボーグ化事例といえそうです。
もっと極端な、SF的事例を紹介しましょう。こちらは、ロボット工学博士のピーター・スコット・モーガン。
4年前に、彼はALSを発病、余命2年であることを宣告される。これを聞いてピーターさんは、思い切った行動にでた。つまり、生命維持に必要な機能をすべてマシン化しようというのです。


食事と排泄は、背中に背負ったポンプの働きで処理をする。呼吸は、酸素のチューブを気管に直接接続する。コミュニケーションは、ALSでは顔の筋肉が動かなくなるので、スクリーン上に3Dアバターを出現させることにした。言葉は、目線によってパソコンに打ち込み音声に変換する。
脳を除くほぼ全身がサイボーグ化する。SFではないんですね。
このプロジェクトには、親族・友人らが全面サポートし、アメリカの半導体メーカー、中国のパソコンメーカーなども支援をしています。下のイラストは、ピーターさんの描く未来の自分の姿。この状態を彼は、ネオヒューマンと呼びます。少し前までは空想でしかなかった新しい人類が誕生しつつあるのです。
