京都蔦屋に クラックラ

昨年10月にオープン。まだ3ヵ月しかたっていない、でき立ての京都蔦屋書店を覗いてきました。アートと文化の「伝統と最先端」が共振する場──というのが、こちらのコンセプトなんですが、やや、これはすごい。河原町高島屋SC、エス …

 『PACHINKO』久方ぶりの小説

 1910年、日本が大韓帝国を併合した。その頃。 港町釜山のすぐ南にある幅8㎞ほどの小さな島、影島に、倹約家で辛抱強い働き者の漁師夫婦が住んでいた。 夫婦が暮らしている借家は、面積45平方メートル。屋内はふすまで三つの空 …

千年の時、7千kmの距離を超えて

 一年前に東京で買ったまっさらなノートを広げてみる。表紙は奈良美智の怒った小さな女の子。ノートに私はこんなことを書く。一応、人形遊びをする子供っぽく。「これから私は長期休暇を取るのよ。それで、日本へ行って、セイショウナゴ …

戦争について(少し)考えてみる

 もとより戦争には反対です。しかし、長い長い人類の歴史において、人は戦争を続けてきたではありませんか。小説やドラマや歴史の中では、その物語や英雄伝説に心躍らせるではありませんか。 人の、あるいは生物としての本能がそうさせ …

近頃の読書から

初見参 村上春樹ワールド  ボクは村上春樹さんの小説を読んだことがないのです。「食わず嫌い」ですかね。まあ、それほど意識して避けてきたわけではないのですが、あえていえばタイトルに少々違和感を覚えたのかもしれません。『ノル …

ひろしま HIROSHIMA

 妻恵子は、いつもこの日の朝、黙祷をささげていました。恵子のお母さんは広島出身で、女学校を卒業したばかり16歳で富山の父の元に嫁いだのでした。 原爆ドーム螺旋階段で遊びし少女母は八月六日三日前に嫁す  原爆投下の三日前、 …

松ヶ崎で、慶喜と栄一が‥‥そうだったのか

 NHK大河ドラマ「青天を衝け」は、オリンピックのためしばらくお休みですが、なかなかがんばっていますね。 ドラマ前半で話題になったのが、一橋卿(のちの将軍)慶喜を演じる草彅剛。そして、堤真一演じるところの平岡円四郎という …

1379年前の相撲見物

秋七月の甲寅の朔壬戌に、客星月に入れり。乙亥に、百済の使人大佐平智積等に朝に饗たまう。乃ち健児に命せて、翹岐が前に相撲らしむ。智積等、宴畢りて退でて、翹岐が門を拝す。  これは『日本書紀』皇極天皇の元年(642年)の記述 …

宇宙への帰還 立花隆さん

 立花隆さんが4月30日に亡くなっていたと、今日(6月23日)近親者から発表されました。80歳。死因は急性冠症候群。  ボクが立花さんの本と出会ったのは、たしか一冊目が『アメリカ性革命報告』。どんな内容だったかすっかり忘 …

あの虫はなぜ嫌われる?

あの虫とは、言わずと知れたG=ゴキブリです。いまボクが住んでいるマンションは、入居1年半ですが、その間に2度出没しました。アース・ゴキプッシュプロでシュッとやりましたら、その後は出ておりません。 なぜこの話を持ち出したか …